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フランチャイズ、フランチャイズチェーン、フランチャイズビジネスとは?

最近では全国各地に、同一のマークやイメージ、品揃えでチェーン形式で営業するお店が増えてきました。
フランチャイズチェーンもそのようなチェーンの一つの形式です。
フランチャイズチェーンの業種は多岐にわたっています。たとえば、コンビニエンスストア、カー用品や洋菓子店、ベーカリーショップなどの小売業、また、ハンバーガーショップ、牛丼店、レストランなどの外食業、さらにDPEショップや、清掃などのクリーンサービス、学習塾や住宅建築などのサービス業も近年増加しています。
これらを「フランチャイズチェーン」と呼びますが、その店舗数の合計は約23万店を数え、売上高は20兆円となっており、「フランチャイズビジネス」というひとつの産業分野を形成しています。
 

それでは、「フランチャイズ」という言葉の意味からご案内いたしましょう。
 

フランチャイズという言葉は英語の[franchise]という単語がそのまま日本語として使用されております。
その意味は「〈人・会社などに〉特権[一手販売権]を与える.」で、日本ではプロ野球やサッカーチームの本拠地や興行権といった意味でも利用されます。
なお、フランチャイズビジネスはアメリカで開発され、日本にも普及したもので、フランチャイズビジネスの用語も英語が多用されています。
 

さて、フランチャイズビジネスでは特権を与える者を [franchisor](フランチャイザー)といい、日本ではフランチャイズビジネスを運営する企業を指し、本部・本部企業などと呼ばれます。
さらに、特権を与えられる者を[franchisee](フランチャイジー)といい、加盟店・加盟者(社)などと呼ばれます。
 

では、特権(特別な権利)の内容とは、どのようなものでしょうか。
それは、フランチャイザーがフランチャイズビジネスを運営するために開発した商品や仕組みのことです。
一般的には次の内容で構成されております。

  1. フランチャイザーの商標、サービスマーク、チェーン名称を使用する権利
  2. フランチャイザーが開発した商品やサービス、情報など、経営上のノウハウを利用する権利
  3. フランチャイザーがフランチャイジーに継続的に行なう指導や援助を受ける権利


通常これらの特権は、ひとまとまりのパックとしてフランチャイジーに提供されるので、フランチャイズバッケージ[franchise package] と呼ばれます。

フランチャイズパッケージの仕組み

なお、フランチャイズパッケージはフランチャイザーとフランチャイジーが一定のルールの下で提供され利用するものです。
そのルールが「フランチャイズ契約」で、その内容に従いフランチャイザーはフランチャイジーにフランチャイズパッケージを提供し、フランチャイジーはフランチャイザーにパッケージを利用した見返りに、一定の対価を支払います。
これをロイヤルティ[royalty]といいます。
ロイヤルティは英語で、もともとの意味は、印税、使用料、特許権使用料のことです。

(一社)日本フランチャイズチェーン協会の「フランチャイズ」の定義

フランチャイズとは、事業者(「フランチャイザー」と呼ぶ)が他の事業者(「フランチャイジー」と呼ぶ)との間に契約を結び、自己の商標、サービスマーク、トレード・ネームその他の営業の象徴となる標識、および経営のノウハウを用いて、同一のイメージのもとに商品の販売その他の事業を行う権利を与え、一方、フランチャイジーはその見返りとして一定の対価を支払い、事業に必要な資金を投下してフランチャイザーの指導および援助のもとに事業を行う両者の継続的関係をいう。

フランチャイズチェーンの仕組み

いってみれば、フランチャイズビジネスは、フランチャイザーが開発したフランチャイズシステムやノウハウと、それを象徴する商標もしくはサービスマーク、チェーン名などの事業を運営する方法を提供するのに対して、フランチャイジーは、自分の資金を投入して、本部の開発した商売の方法、ノウハウを使用して営業を行い、お互いに利益を得ようとする、いわば「事業の共同体」ということができます。

しかし、フランチャイズチェーンのフランチャイザーである本部企業とフランチャイジーである加盟店はあくまでも別個の独立した事業者であり、それらが、フランチャイズ契約という一定のルールの下で事業を行うことで、あたかも消費者からは、同一の資本の企業が運営するレギュラーチェーン(直営店)のように見える、という経営手法がフランチャイズチェーンです。

[2]その他のチェーンシステムとの比較

フランチャイズチェーン以外にも同一のマークやイメージ、品揃えで営業するチェーンシステムがあり、次のようなものがあります。

  1. レギュラーチェーン(直営店で構成されるチェーン)
    一般的にはチェーンストアと呼ばれるものです。ひとつの本部企業が、店舗を建設し、従業員を雇用し営業する経営手法です。店舗の責任者は本部が任命します。大手百貨店、スーパーマーケットなどがこの代表です。
  2. ボランタリーチェーン[voluntarily chain]
    各地にある小売店が主に商品の共同仕入を目的として、結成した協同組織です。各小売店がボランタリーチェーンに加盟し、まとまって大量の商品を仕入れることで、個々の小売店では不可能であったメーカーとの取引や、価格交渉が可能となります。各小売店の独自性が尊重され(看板など、それぞれが独自の屋号・商号で営業します),組織は小売店の意思決定の下に運営されます。業種は主に小売業で、地域密着型の食品スーパー(ミニスーパー)、眼鏡店、文房具店、寝具店など多岐にわたります。また、小売店の他に卸売業者が主宰するボランタリーチェーンもあります。
  3. 代理店
    事業者が本部との契約で、本部の供給する商品を独占的に販売する形態をいいます。具体的には一定地域をテリトリーとして定め、その範囲で独占的に販売する権利を与えられます。同一のマーク、イメージで営業を行なうものもありますが、本部から店舗運営や販売についての指示は少なく、継続的な指導もほとんどない場合が多く、業種もさまざまです。

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